menehune 京都、寺社巡り。

ブログ運営者のmenehuneが訪れ撮影した、京都の寺社を5つのエリアで掲載。

蹴上インクライン(けあげいんくらいん)


スポンサーリンク

f:id:sepyas:20201220102521j:plain

f:id:sepyas:20201220102516j:plain

f:id:sepyas:20201220102511j:plain

f:id:sepyas:20201220102507j:plain

f:id:sepyas:20201220102502j:plain

蹴上インクライン(けあげいんくらいん)は、京都市左京区にあった琵琶湖疏水による舟運ルートの一区間をなす傾斜鉄道(インクライン)で、南禅寺~蹴上間で明治24年(1891年)昭和23年(1948年)まで実用に供された。

琵琶湖疏水は京都と大津間の船の輸送を用途の一つとしていたが、落差の大きい場所は船が運行できないので、台車に船を載せて上下させるインクラインで運行していた。

蹴上インクラインは蹴上船溜りと現在の琵琶湖疏水記念館前の南禅寺船溜りを結ぶ延長640メートル、敷地幅22メートル、勾配15分の1の路線で、運転用の巻き上げ機は蹴上発電所の電力で運転した。通過時間は10分から15分だった。

昭和期に入ると、鉄道などの交通機関の影響で舟運の利用は大きく減少し、太平洋戦争後の昭和23年(1948年)11月26日に運行を休止した。昭和35年(1960年)3月をもって電気設備も撤去され、完全に稼働を停止する。昭和48年(1973年)以降、送水管を敷設するため残っていたレールも撤去されたが、産業遺産として保存するために復元されることになり、昭和52年(1977年)5月に完成した。現場には復元された台車が2台(坂の途中と、蹴上船溜り)残されている。平成8年(1996年)には国の史跡に指定された。旧九条山浄水場原水ポンプ室など見どころも多い。また桜並木の観光スポットになっているが、平成終わりごろに度重ね襲来した台風の被害により少なからず被害を受け、樹勢の勢い回復が待たれる状況となっている。しかし樹齢の高齢化により樹勢は衰える傾向にあり、加えて蔓植物による浸食など、行政にが担う課題は多い。

また近年は海外のウエディングフォト業者による無許可の「前撮り」クルー(と当事者ふたり)が跋扈しており、祇園同様の規制措置が急がれる。